「fukuroyasan.jp」尾崎紙工所では、不織布などの布でバッグ類を製作する際に、袋の種類や形状、中に入れる物などの違い、そしてもちろんお客様のご希望によって、いくつかの縫製方法で対応させて頂きます。
紙袋のようにノリや両面テープで貼り付けて製作したり、ポリ袋のように熱で圧着するものもありますが、今回は不織布やナイロン、PVCなど糸で縫って製作するバッグ類の縫製方法の違いをご紹介させて頂きます。
インステッチ縫製
一番シンプルな縫製方法で、袋状に縫った生地を裏返した単純な縫い方。外側に縫い目が見えないことから「イン」ステッチと呼ばれます。サイド部分にマチのない平袋や底マチ袋、舟底袋などに用いられることの多い縫製で、他の縫製方法より低い単価も魅力です。
アウトステッチ縫製
インステッチで縫った生地の縫い目を、裏返してからもう一度縫う縫製方法。外側に縫い目が見えるのでインステッチと比較して「アウト」ステッチと呼ばれます。縫い目の角がしっかりと出るので、サイドにマチのある角底袋に使われることが多く、インステッチよりも頑丈な仕上がりになります。
バイアス縫製
縫い合わせの部分をバイアステープと呼ばれる布でくるんで縫うやり方です。内側に生地の端が出てこないので内部の見た目が綺麗なだけでなく、本体と違う生地色を使ったり、違う種類の生地を使ったりすることで、袋のデザインの幅が広がります。
弊社不織布ワイングラスホルダーなどの底マチ袋や、角底の手提げ袋に主に使用され、グラスホルダーのように手軽に使用する袋の場合はバイアスの端を切りっ放しにしてコストを抑え、
重い物を入れることが想定される場合には、バイアスの先端を折り返して縫うことで強度を高めたり、
時にはインステッチの袋でも内側の補強に使ったりと応用範囲が広いのが特徴です。
超音波圧着
こちらは糸で縫う「縫製」ではありませんが、超音波で不織布を溶かして布同士を圧着させて袋を製作する方法。縫製よりも最小ロットが大きく、強度の面でもどうしても縫製には少し劣ってしまいますが、大量生産向けならではの単価の安さが最大の魅力といえます。
以上、布製の手提げ袋等を製作する際に用いられる代表的な縫製方法4種類をご紹介させて頂きました。
その他変わったものとしては、以前ご紹介した縫ったり圧着させたりを全くしないバッグ
などもありますが、基本的には上記の方法で制作されるものがほとんどです。
布製バッグの製作やお見積もりのご依頼の際、もし縫製方法にもご希望があるようでしたら、遠慮なくお知らせ下さい。そうでない場合でも、中に入れる物やご予算等に合わせて最適な縫製方法をお薦めさせて頂きます。お問い合わせやお見積もりのご依頼はお気軽に「fukuroyasan.jp」尾崎紙工所までお願い致します。
おまけ
先日弊社にお越し頂いたお客様第二号(一号はこちら)。会社で育てているミカンの木の葉を食い尽くす、個人的には天敵とも言えるヤツの親ですが、卵を産み付ける訳でもなく、近寄っても逃げようともしない分には綺麗な生き物です。緊急事態が続く中で、良い息抜きをさせてもらいました。