秋に入ったせいか、ようやく色々なことが落ち着いてきたようで、コロナ前からのお客様から久しぶりにリピートのご発注が来ることが多くなってきました。が、皆様が一様に驚くのが単価のアップ。「値上がりするのは仕方がないとしても、何でこんなに価格が変わってしまうの?」と言われることがとても多いのです。
しかしこれはどうしようもないことで、タイトルの通り、ほとんどすべては為替レートのせいなのです。
例えばコロナ前、1アメリカドルが110円だったころに、例えば中国の工場が不織布のバッグを単価0.9ドルで作ってくれていたとします。その場合日本円での原価は110円x0.9ドルで99円です。これが今のように1アメリカドルが144円になった場合、もし工場が以前と同じ0.9ドルの価格で作ってくれるとしても、144円x0.9ドルで129.6円。
もちろんコロナ前からは貨物船の運航費や工場の電気代などのエネルギー事情も悪化していますし、そもそもの不織布生地が石油由来の物である以上、ある程度の価格上昇は避けられませんが、それよりなにより価格上昇への影響が大きいのが為替レートなのです。
これが日本で製造した製品などを海外へ輸出する側でしたら、逆に単価が下がるので、同じドル価格にしておくだけで日本円での売り上げ額はアップします。ですが弊社のような輸入の割合が多い会社はどうしても単価を上げざるを得ないのが実情。営業努力や経費圧縮だけではどうにもなりません。
もちろん弊社「fukuroyasan.jp」尾崎紙工所では、不織布バッグ帆布バッグなどの提携中国工場での製品だけでなく、ポリ袋紙袋などの国内工場製作のバッグ類他も販売させていただいています。しかしこれらも原材料費の高騰や燃料費の増大で、不織布バッグ等ほどではないにしろ価格の上昇は避けられません。

尾崎紙工所オリジナルのサンプル不織布バッグ

さて暗い話ばかりをしてしまいましたが、とりあえず対応する手段がないわけではありません。今回の為替レートの変化が急激だったため、それまでに製作して国内で在庫していた既製品の不織布バッグワイングラスホルダーなどは今のところ価格は以前とほとんど変わっていません。こちらを活用することで為替レートが落ち着く、もしくは国内の様々なものの価格上昇に収入が追いついてくるまで、何とかやり過ごす事は可能ですし、それよりもさらに手っ取り早い方法としては(これが可能かどうかはそれぞれのお客様の状況によるとは思いますが)、製品の価格上昇をサービスなり製品なりに反映する事も可能ではないでしょうか。これだけ様々な製品などが価格上昇しているのですから、便乗値上げでないのならお客様に説明する事で、納得はしてもらえないかも知れませんが、理解はして頂けると思うのですがいかがでしょうか?

既製品ワイングラスホルダー

ともあれ、真っ当な商売や生産ができるためには、正常な世の中の動きや流通が必須ですので、早く戦争やその他の世情不安が解消される事を願ってやみません。それまでに必要な不織布バッグ手提紙袋ポリ袋等については、お気軽に「fukuroyasan.jp」尾崎紙工所までお問い合わせ下さい。よろしくお願い致します。

おまけ
この夏訪問した大阪市内の博物館で撮影した画像。何となく今回のお題に合っているような気がしたりしなかったり。

大阪市内の博物館にて