ゴールデンウィーク明けのてんやわんやも一段落し、気になる上海近郊にある複数の工場の状況も、ゆっくりとではありますが好転しているといった現状です。
さて今回はタイトルの通り、バッグ類や紙袋などに印刷する画像データについてのお話。
弊社Webサイトの『データ入稿について』というページにも記載させていただいていますが、こちらの『画像についての注意事項』に

1.画像解像度は必ず印刷の原寸で350dpi以上で作成してください。
2.RGBモードは使用しないでください。必ずCMYKまたはグレースケールで作成してください。

という文章があります。
これはお客様の中に、自社のWebサイトに載せているロゴマーク等の画像を、そのまま印刷用のデータとしてお送りいただく方がいるせいで、その画像はほとんどの場合印刷には適していないデータであるためです。
最近では自社パンフなどをそのままpdfにしてWebサイトに掲載されている会社や学校様も増えていて、そんな際にはロゴも画像ではないデータである場合も多いのですが、まだまだ画像をお送りいただくお客様も少なくありません。

尾崎紙工所トップページのロゴ部分

この画像データを、例えば弊社不織布ワイングラスホルダーのテンプレート上に載せた場合、こうなります。

不織布ワイングラスホルダーのテンプレート

一見問題はないようにも見えますが、拡大してみるとご覧の通り。

テンプレート上の尾崎ロゴの拡大

線がギザギザだったりぼやけた個所もありますので、生地表面がデコボコの不織布なら、まだ気にならないかも知れませんが、紙に印刷した場合にはデコボコやカスレがそのまま出てしまいます。

これはモニターに映るWebサイト用の画像と印刷用のデータが、データとしても品質的にも根本的に違うものであることが原因。Webサイトの画像はモニターの画素の細かさの上で、なるべく軽いデータ量で綺麗に見えるように作られるもので、(限度はありますが)細かいほど良いとされる印刷用のデータに比べると、格段の差があるのです。
例えば上記の注意点で推奨する「350dpi以上」、これは1インチの中に350以上のドット、つまり点々があるという意味ですが、これをパソコン用のモニターで、となると、例えば27インチのモニターでは「FullHD(1920x1080ピクセル)」で81dpi、「4K(3860x2140ピクセル)」表示でも163dpiではるかに及びません。「8K(7680x4320ピクセル)」表示ができて、やっと326dpiになりますが、多分27インチモニターにはそんな高精細なものは存在せず、もっと大きなモニターになってしまう(と相対的にdpiの数値は下がってしまう)でしょう。

もちろん画像ではなくアウトライン(イラストレーターで製作したデータなど)なら、データとして拡大したりしても線が粗くなる事がないので問題ありません。
弊社「fukuroyasan.jp」尾崎紙工所では、よほど複雑な図柄でない限り、画像からアウトラインデータを作成させて頂くことも可能ですし、画像を滑らかな曲線に修正することもできますので、画像しかない場合でも諦める必要はございません。どうぞお気軽にご依頼下さい。

様々な素材への印刷

もう一つの「RGB」と「CMYK」の違いについては以前このblogで紹介させて頂きましたので今回は割愛。
会社や学校のロゴやキャラクターを印刷した不織布バッグ手提げ紙袋ポリ袋で、他とは違ったオリジナルの製品を製作しませんか?
そんな時には「fukuroyasan.jp」尾崎紙工所へお気軽にお問い合わせ下さい

おまけ
ピンボケですが会社への来訪者。外見は少々物騒ですが、植物についたアブラムシを食べてくれるため、「生物農薬」とも呼ばれる「ナミテントウ」の幼虫です。
マクロレンズ買おうかなぁ。

ナミテントウの幼虫