中国の春節休業が終わり、休業中に問い合わせた中国工場からの価格回答が雪崩のように届くため、こちらも溜まっていたお客様への見積提出で、ひと息つく暇もないこの時期です。
さて、今回は手提げ袋などに使われる各種素材の生地の厚さについてのお話。

様々な素材の手提げ袋

1.手提げ紙袋の場合
紙袋は基本的に一枚の紙を折り曲げて作られるので、中に入れる物に耐えられる紙の厚さと、また紙の折り目が裂けてこない事(製袋適性)が重要です。
紙袋の大きさにもよりますが、製袋適性の高い晒クラフトや未晒クラフト紙なら一般的には120g/㎡、つまり1平方メートルで120gの重さ(『米坪』と呼ばれます)がある紙を使います。
クラフト紙より製袋適性が低く、使用する際には表面にツヤ有りやツヤ消しのPPフィルムを貼ることが前提になりますが、発色がクラフト紙より良いので紙袋に使われることも多いコート紙の場合では、それよりも厚い157g/㎡の紙を使用するのが一般的です。
紙の厚さの場合、また違った表記、例えば四六103kgやハトロン129.5kgといった表記をされることありますが、これは『連量』と呼ばれる断裁する前の元の紙の大きさ(四六版やハトロン版)での1,000枚(紙箱などに使われる分厚い紙の場合は100枚)の重さ。紙の価格はこちらを基準に定められていることから、こちらが使われることも多くあります。

紙袋の厚さ

2.ポリ袋の場合
ポリ袋の生地の厚みは、『μmマイクロメートル』で表記されることが多いです。生地が伸びにくいが尖ったものが当たると裂けてしまうHDPE(手触りがカシャカシャしたポリエチレン生地)で作るレジ袋などでは15〜20μm(0.015〜0.02mm)の厚みが、伸びやすいが裂けにくい生地のLDPE(ツルツルした手触りのポリ生地)では、例えばアパレルの持ち帰り用の袋は50〜80μm(0.05〜0.08mm)の厚さが選ばれる事が多くなります。もちろんHDPEの分厚い生地や、逆にLDPEの薄い生地も用途によって選ばれます。

レジ袋有料化以降、こんな表示が増えました

3.不織布の場合
不織布生地の厚みは、紙と同様g/㎡の単位で表示されます。弊社がフルオーダーメイドの不織布バッグを製作する際に依頼する中国の工場では、一般的に色々な生地色が揃っていて使い勝手の良い90g/㎡の生地が多用されます。もちろんこれより薄い50g/㎡や75g/㎡、厚い生地では100g/㎡等のものもありますが、一般的でないものはどうしても生地色に限りが出てしまいますので、よほど仕様にこだわりがない場合は90g/㎡の生地をお勧めすることが多くなります。
一方、国内在庫に名入れ等を行う既製品不織布バッグの場合は、薄手の75g/㎡と厚手の100g/㎡の二種類がよく使われているようです。

不織布90g/㎡の生地色見本帳

4.ポリエステル布の場合
ここ数年で持ち帰り用のエコバッグの素材として街でよく見かけるようになったポリエステル生地。このポリエステル繊維を織って作られる生地の厚さは『Dデニール』で表されます。タイツ等でも使われるこの単位は、こちらでも書いたように、使用される繊維9,000メートルの重さでの表記。小さくたためる薄手のエコバッグなどには210Dの生地が、もう少し丈夫さを求めるなら400Dの生地がよく使われ、さらに頑丈なバッグを作る際には、600Dの生地の裏にPVCをコーティングしたりします。

左が210Dで右が600Dの生地。糸の太さが違います

5.帆布・キャンバス生地の場合
これらコットン生地のバッグなどの場合には、生地の厚さに(世界的には、つまり中国の工場で製作する弊社などでは)『ozオンス』という単位が使われます。これは紙袋不織布バッグなどと同じ単位平方あたりの重さでの表記なのですが、グラムでも平方メートルでもなく、1平方ヤード四方の生地が何オンスあるかという、ほとんどの日本人には少しわかりにくい単位。1オンスが約28.35グラム、1ヤードは約0.914メートルと覚えるよりも、薄手のものがコットンシーチングと呼ばれ、厚手のものはキャンバスと呼ばれることが多いことを知っていれば良いのではないでしょうか?

コットン8オンスの生地色見本

終わりに
以上、袋やバッグ類でよく使われる生地の厚さについての簡単な解説でした。弊社「fukuroyasan.jp」尾崎紙工所では、お客様の使用目的などに合わせて、色々な生地での袋やバッグをご紹介・ご推薦させて頂きます。お気軽にお問い合わせやお見積もりのご依頼をお寄せ下さい。

おまけ
そろそろ梅のシーズンです。この週末は咲き具合を確かめに行ってみるつもり。春が待ち遠しいなぁ。

昨年の梅in大阪城